クラウディア

2016年11月6日日曜日

実は、あなたに寄生する無職の実態

公共の場の自己紹介で、『現在無職です。』と言える”勇気ある無職”はどの程度居るのだろうか?羞恥心や後ろめたさがあれば、なかなか公言することは難しいだろう。
そう告白した瞬間、『あなた方に養ってもらっています。』という意味にもなるからだ。

いや、本人の恥じらいやプライドだけの問題ではない。無職は、間違いなく我々現役世代に養われている。
普段の生活で、他人から養ってもらっているという認識などはない、とする無職からの反論がありそうだ。しかし、それは厚顔無恥というべきだろう。無職は、間違いなく我々現役世代に養われている。

下グラフを見て欲しい。
これは、平成25年度国民健康保険歳入の内訳を示したものだ。
歳入のうち、加入者から徴収する保険料の占める割合は、たったの22%程度。それ以外は、我々現役世代から徴収した租税が、『特別会計』という名に変化し、投入されている。その額、ざっと11兆2,400億円。


厚労省 平成25年度国民健康保険実態調査


ご存知の通り、国民皆保険制度のもと、現役の会社員や役員は健康保険組合、公務員や団体職員であれば共済組合に加入している。
それ以外の自営業であれば、国民健康保険に加入することになっている。これら保険料は、言わずもがな前年度の所得に応じて決定されている。

翻って、経年無職は前年度の申告所得が存在しない者が圧倒多数である。これらの無職の保険料(税)は、第1号被保険者に該当し、一律約15,000円程度の保険料で賄われる。なお、国民健康保険の保険料制度は、毎年見直しが為され、2017年度以降に於いては16,900円×改定率で運用されることが決定している。一人あたりこの程度の保険料で、国民健康保険が保つはずもない。残り不足する8割近い予算の財源は、実に、我々会社員や公務員等の団体職員から徴収した血税が、国会本予算審議ののち、特別会計と名を変えて補填されているのである。

そもそも相互扶助の理念で始まった国民皆保険制度ではあるが、理想と現実のギャップに疲弊し切っている。第1号被保険者とは、当初は健全な自営業者と、リタイア組を想定していた。
つまり、そもそも生産年齢人口で自営業者以外となる無職を、この第1号被保険者へのあてはめは想定されていない。(専業主婦等は、第3号被保険者となる)

また、国民皆保険制度の名の下、大手企業が設置した健保組合(単一・総合含む)は、健康保険組合連合会として国民健康保険に対して毎年3兆円規模の”支援金””拠出金”が為されている。
これは、自分らがリタイアした後、国民健康保険自体が瓦解していないように行う苦肉の策である。

いずれにせよ、我々労働生産人口は、この様に無職を養っているのである。

そして、やがて多くの無職やニートが流れ込むのは、生活保護受給である。生活保護受給者は、医療費も基本的に無料となる。その医療費の財源は、結局のところ特別会計と化けた我々から搾取された血税である。

無職は、あなたに寄生しているのである。